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「知」シリーズー松原伸一郎陶蛙展 [アート]

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松原伸一郎さんの作陶歴は案外長い。25年くらいのなるかもしれないそうだ。

25年くらい前から松原さんがいるフォトグラファーの世界もデジタル化がどんどん進んでいます。
世の中もやはり同じで、ペーパーレスも進んでいる。本もデジタル化されタブレットやスマホで読む人が年々増えています。「知」の部分はパソコンやスマホの中にあり、形すら無くなりつつある。それは便利にはなっていてもなんだか寂しい状況でもあります。そんな気持を形に表したのが「知」シリーズです。
辞書、小説、ノートの少なくなりました。将棋やチェスなどのゲームもデジタルでできるようになりました。だからの作品です。

この展覧会も今日を含めてあと4日です。
松原さんの在廊日時をお知らせいたします。
 7/4(水)   15:00-19:00
5(木)   15:00-19:00
6(金)   15:00-18:00
7(土)   12:00-17:00
*本展はイレギュラーな日程です。最終日は7月7日土曜日です。

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ウチュウニカエルー松原伸一郎陶蛙展 [アート]

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「宇宙に蛙がいたら・・・」と制作したのがこの「宇宙シリーズ」です。

星にはクレーターがあり、そこには涼しい顔した蛙がいる。
宇宙なんていうことを知らなくても、意識しなくても、宇宙が当たり前に存在しているように、松原伸一郎さんの星には当たり前に蛙がいる。

宇宙、人間にとっても蛙にとっても日々の中では思い存在ではないんですよね。

ところで、私は作品の制作過程やその苦労は見る側にとって「ふーん!」っていう程度でいいと思っています。表現したい形にするのは表現者にとって大前提だからです。大変であろうが大変でなかろうが作品が見る側に説得力がなければどれほどの意味も持たないと思うのです。もちろんギャラリストとして作家の苦労は労いたいしそこに作家としての愛しさを感じずにはいられないのだけれど・・・。
そういう私の個人的な思いを置いても、この星の制作過程を伝えたくなります。

もちろんこれも陶でできています。
轆轤を挽いて作っていくそうです。轆轤だから下から形を立ち上げて、最後は口が開いた状態になるのですが、それでは球体にならないので、上の開いていた部分を閉じます。そこからがなかなかドラマチックです。その段階では柔らかい粘土状なので乾かします。普通のお茶碗などは、台において乾くの待ちますが、球体なので置くと形が歪んできます。松原さんはまん丸にしたいのだから歪んでは困ります。それで手に持って転がします、乾くまでずっと。さすがに自然の温度では時間がかかりすぎるのでバーナーの上で乾かすそうですが、2時間くらいはずっと手の中だそうです。

さっきも書いたように、制作過程の苦労を知っていただきたいのではありません。
実は、その過程を何とも楽しそうに話されるのです。
どんなに時間がかかっても大変でもその時間が彼にとって愛おしい時間だったことがよく解るのです。

松原さんの本業はフォトグラファー。だから「日曜陶芸家」とおっしゃいます。
「日曜陶芸家」には素人ですから好きなだけです。と捉えないでください。
本職ではないから、どこまでも自分が納得できるまで追求することができます。
作りたいものを作る。時間もクウォリティも誰にも制限されない。全部自分が決められる。
それを追求することは究極のもの作りになるのではないでしょうか。
真剣に「遊ぶ」とそこにはとんでもないものができる。

明日(7月3日)は定休日ですが、あと会期は4日間。
とでもない蛙を観てください。

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聖杯ー松原伸一郎陶蛙展 [アート]

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最後の晩餐で使われた聖杯を見た人は今この地球上に、おそらく・・・いない。
聖杯伝説はいくつかあるけれど、確たる証拠は残念ながら・・・ありません。

ある意味人々の心を掴んで離さない壮大なロマンがそこには確実に存在する。

イスタンブールで松原伸一郎さんは、聖杯に思いを馳せ、松原的聖杯を作ってみました。
実は4つほど今までに作ったそうです。遠い昔に存在した聖杯はこんなだったのか。こうであってほしいのか。もしかしたらああだったのか。

松原的なのだから、蛙はもちろん一緒です。

*これは松原伸一郎氏の個人的な思いを形にしたもので真摯な制作観はありますが、宗教的な意味はありません。
 

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