美濃友禅(河村尚江)ーひかりのいろ [アート]
以前も「美濃友禅」についてこのブログで紹介したことがあるので覚えている方もいらっしゃると思いますが、改めて紹介させていただきます。
まず「友禅」とは何かといいますと、日本の円筒的な染色法で防染剤を用いる染色のことです。
つまり染めない部分を糊で覆って模様を付けていく技法。
今回の河村尚江さんの作品はシルクオーガンジーに染めたストールです。
一般的には「訪問着は友禅」というイメージ。
「着物ではないのに友禅なのですか?」とよく質問されますが、「友禅」は技法なので着物でなくてもいいのです。
もちろん河村さんは着物や帯も制作していますが今回はストールです。
「友禅」というのはかなり複雑な行程で染められるものなので、防染剤を使って染め分けているという程度にとどめます。ご興味のある方はネットなどでお調べいただくといいかと思います。
「友禅」と言えば、「京友禅」「加賀友禅」「東京友禅」「名古屋友禅」などがあります。
「美濃友禅」はあまりなじみが無い方も多いかと思います。
「美濃友禅」は河村さんが商標登録をしているオリジナルの「友禅」なのです。
「美濃友禅」はどういうのかといえば、河村さんが染めた「友禅」ならどれも「美濃友禅」なのですが、型染めや手描きの部分ではなくベースになる部分にグラデーションを入れるというのが特徴です。
色の重なりが独特の世界観を作っていますね。
透ける素材であるシルクオーガンジーですから、ストールとして使っていただくと布の重なりがその時その時で違った表情を魅せてくれるのが魅力です。是非ギャラリーで試してみてください。