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音部訓子ー遠い夏の記憶 [アート]

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「音部さん、源氏物語をテーマに絵を描いてください」と無茶なお願いをいたあの日から音部さんとは長いおつきあいが始まりました。もちろんその前からもおつきあいはありましたが、それは知っているイラストレーターという範囲を越えてはいませんでした。

「源氏物語」については「十二単を着た人物は描きませんがいいですか」とおっしゃいました。もちろんそんなことは思っていなかったし、もしそういう人物を描いてくださったらそれはそれで興味深いけれど、ちょっとだけ違和感を持ったかもしれません。もちろん素晴らしい音部源氏が描き上がり1つの伝説ができたと思っています。

今日のこの作品は与謝野晶子の「みだれ髪」を中日新聞が連載した時の挿絵の中の1点です。
音部さんはこの時もリアルなあの時代の与謝野晶子を描きはしなかった。与謝野晶子が歌った歌の心情を音部訓子の世界観で描きました。

与謝野晶子は跳びたかった。自分の才能の思うがままに。愛する男を思うがままに。

もうすぐ七夕。
私にはこの絵の女性が織り姫に見える。
織り姫も跳びたかったのではないだろうか。思うがままに。

源氏も与謝野晶子も織り姫も、普遍的な思いを持って生きた。
音部訓子も普遍的な思いを持って生きている。

今年の七夕はお天気に恵まれるかしら。
みんな空を自由に跳べたらいいね。



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