雨だれぼうやー山口マオ新作展 [アート]
この作品エディションナンバーが[1/1]なんです。
なんと贅沢な版画・・・。
それにしても不思議なマチエール。
実は木版画ですが彫っていない木版画なのです。
彫らないってどういうこと?
木版画は版木を彫ってインクが乗るところと乗らないところを作って刷ることで成立するはずです。
ところがこの作品は彫っていない。
直接インクで描いてそれを紙に刷って色を乗せているのです。
だから1枚しか刷れない。1枚しか刷らなかったのではなくて、刷れなかったのです。
マチエールが不思議なのも、堀跡のエッジがないから木版画独特のクッキリ感ができない。
これも木版画、版木は使っているのだから。
そしてもう1つ、マオ猫の部分は手描きしているんだって。
マオさんの作品は自由に見えるけど、彼独特のルールの中で時々改正しながら制作しているんですね。