型紙も自分で彫ります(河村尚江)ーひかりのいろ [アート]
染色の場合多くは分業作業になります。
型染めで言えば、おおざっぱに、型をデザインする人、それを彫る人、型から染める人がいます。
その行程にはさらに細かく分業化されてはいるのですが。
河村尚江さんは全行程をほぼ1人でこなすそうです。
彫りの職人さんに頼まないのは、他の人が彫るとその線が自分の線でなくなるからなのだそうです。
流れるような植物モチーフの線・形は自分の手で彫りださないと植物として生きてこない。生きていない植物では意味が無い。
染めの部分にはグラデーションがかかります。何度も色を重ねることで出てくる微妙な色のニュアンスは計算で割り出せないもの。それも外注できないのです。
そういうたくさんの思いの中でできる美濃友禅なのでした。